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DX海外事例:AIで進化した文字起こしツールが医療のDXを加速

目次

日本の組織における生産性の向上が強く求められています。鍵を握るのが、あらゆる分野にデジタル技術を活用する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の取り組みです。

専門知識なしに使える便利なデジタルツールが次々と登場し、企業や組織のDXを加速させています。これまで精度の低かった音声認識による文字起こしも、AI技術によって飛躍的な進歩を遂げています。AIを利用した文字起こしツールが、海外ではどのようにDXと働き方改革に役立っているのか、探っていきたいと思います。

DXが加速する欧米での医療分野の文字起こし

文字起こし(英語で transcription)は、カセットテープによる音声録音が主流だった時代には、一般的に「テープ起こし」と呼ばれていました。欧米では、速く正確に文字起こしを行うための専門サービス企業が、様々な業種のビジネス需要に応えていました。また、文字起こし作業をサポートする、テンポ調整やリピート機能を備えた専用の音声再生ソフトウェアも開発されました。

欧米の文字起こし会社は、メディアやマーケティング、放送業界のインタビューやビデオなどのコンテンツのほか、保険や教育分野まで幅広い業種の顧客を抱えています。欧米の文字起こし市場で特に大きい需要を占めるのが、DXが進む医療分野の文字起こしです。

医療分野では、臨床プロセスを中心に、カンファレンス、講演、セミナーなど、文字起こしの対象が膨大な量に上ります。欧米では、医師の時間の節約と効率的な治療のために、文書やカルテなどのデジタル化、臨床情報の共有、保険業務の自動化など、様々なデジタルツールによるDXが進んでいます。

米国では、医療分野の文字起こし専門家は、MT (Medical Transcriptionist) と呼ばれています。医師は通常、患者を診断・治療した後、スマートフォンや音声デバイスを使用して、臨床に関する情報を音声で記録します。この情報は、病院または文字起こしサービス企業のサーバーに送信され、MTがデータにアクセスして文字起こしを行います。米国の医療文字起こしの60%以上は、文字起こしサービス企業のMTが、自宅などからリモートで作業しています。

最近のAIによる音声認識技術の進歩により、MTの仕事は文字起こしデータの校正と編集に、より重点を置くようになっています。ソフトウェアにより自動で文字起こしされたテキストファイルを、音声データをチェックしながら正確に修正を行っています。

リアルタイム文字起こしでDXと働き方改革を促進

AIを利用した文字起こしは、リモートワークが普通になった企業の生産性を向上させています。リアルタイム文字起こしツールは、Zoomなどのオンラインビデオ会議で議事録やメモを取る際にとても便利です。参加者は、会議の発言のテキストを確認することで、より確実に内容を把握することができます。

米国における代表的なAI文字起こしツールには、「Otter」とGoogle「Live Transcribe」というソフトウェアがあります。Otterは、2016年に設立された、カリフォルニア州に本拠を置くスタートアップ Otter.aiによって開発されました。オンライン会議の文書化と記録を目的として開発されたもので、2018年1月にZoomとの提携が発表された後に、一般公開されました。Otterの文字起こし言語は、現在は英語のみが対象となっています。Otter Live Notesを使用すると、参加者はZoomからライブ文字起こし機能にアクセスできます。

2019年2月に公開されたLive Transcribeは、Googleと聴覚障害者のための教育機関であるギャローデット大学が共同開発したものです。Live Transcribeは、日本語を含む70以上の言語に対応しており、現在はAndroidのみで利用可能です。もともとは聴覚障害者のために開発されたアプリですが、インタビューや会議などの文字起こしなどに幅広く使われています。

AI文字起こしツールを利用して、ビデオ会議の内容を自動的にテキスト化して保存できれば、振り返りや検索、引用や確認による生産性向上が期待できます。また、リモート会議を欠席したメンバーにも、効率的に会議内容を共有することが可能です。

GoogleのLive Transcribeの開発目的からは、企業の働き方改革には、マイノリティや障害者の人たちが快適に働ける「インクルージョン(包括・包含)」の考え方も大切なことに気付かされます。

DXではデジタル化やデジタルツールを利用することで、情報の記録と見える化、共有、分析、評価が簡単になり、生産性が向上します。DXによって「どんな人もどこからでもラクに働ける」ようになれば、企業や組織の働き方改革につながることでしょう。

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このブログは、工事現場・建設現場や工場、あるいは駅や商業施設など、人が行き交う「リアルな現場」におけるAI導入に関する情報を発信するブログです。
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